ISBN:4105900412 単行本 沼野 恭子 新潮社 2004/09/29 ¥2,100

え〜〜〜〜、今月の本代がすでに、5万以上で、確実に読書引きこもりになっております、今日この頃の私でございます。

私の生活体系は最近まずいパターンを描き始めました。

起床(起こしてもらう)→新聞(読売、日経、英字)を読みながら朝食→ダルそうに仕度→家を出る→駅で日経ビジネスを買う(偶にWEDGEも買う)→電車の中で文庫本を読む→乗り換えの道の間も文庫本を読みながら歩く(ここで1冊読破)→電車の中でハードカバーを読む→今度の乗り換えは本を持ちつつ歩く→キリのいい所まで読んだら、寝る→学校まで徒歩の間、本を読む→授業中暇だと本を読む→朝の逆ルートを辿る(ただしハードカバー本)→家でも本を読む→うっかり寝損なう

まずい。ニートになってしまう。
でも大丈夫だ・・・・
お金がないと本が買えない。
本のために働ける。

前座はこの辺にして、本日の本いきます。
ロシアっていい国ですね。
私は文学のみならず映画もロシアは好きです。
きっと冷戦とか社会主義とか灰色の時代があったからこそ、
独特の雰囲気を生んでいると思います。
この本もそれ然りです。

廃園寸前の動物園からもらってきた、憂鬱症のコウテイペンギンのミーシャと売れない短編作家の主人公。
二人の生活は平凡だった。
作家として有名になりたくて、あらゆる出版社を回ったが相手にしてもらえず、とある新聞社の社会部に原稿を置いていったことが、ちょっとしたきっかけになって、社会面の死亡記事(いわゆるお悔やみの欄)を書くことになった。
そこから主人公の周りでは非日常的なことが起こり始める。
謎の事故、マフイア・・・・
その中で、次第に自分を見失っていく。埋もれていく。
そして、主人公はどうなってしまうのか。
ミーシャはどうなってしまうのか。

はっきり言って、現実にありえそうなデスノートです。
死亡記事を書いた人が死んでいく。

もちろん、それは超自然的なものではなく、水面下で人々の思惑がうごめいている。
そういった話です。

個人的感想としては、この本には売れる要素がかなりあると思います。
今年、ちょっとしたところで話題の日日日(あきら)的ものとか、乙一的ものとは違った、一見静かな湖の底では日々、弱肉強食が繰り広げられている、そう言った、実際にあってもおかしくはないし、自分も何かの縁があれば、主人公みたいな人生を送る可能性がある話だといえます。
非現実のものに読みふけって、今の世の中の根底を見ようとしない、ライトノベルの中毒者にはいい本かもしれません。

別にライトノベルが嫌いとは言いませんが、あくまでもあれは文学ではないと、失礼ながら私は思っております。
そこら辺は、一個人の考えに過ぎませんので、悪しからず。

 

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