ISBN:4309268900 大型本 沢渡 朔 河出書房新社 2006/04/26 ¥13,440

やっと、復刊しました。
2度目の復刊です。
3度もこの世に出すことが出来るほど、この写真集は、素晴らしい。

*実は発売日に買った人です。このレビューはそもそも他で書いたもので、そこを閉鎖したため、その移行版+αです。

以前復刊されたもの等について、きっとたくさんレビューとかがあると思いますので、こちらでは、今回初めて復刊した、『少女アリス』の続編、『海からきた少女』について書きたいと思います。

『少女アリス』での、永遠の少女であったアリスことサマンサが、大人の女性へと変容していくその様を伺えます。
それにしても、サマンサ嬢は大人になっても、可愛いです。
『少女アリス』で見せた、無邪気さとは違って、何か少し考え込んでいたり悩んでいたりする、少し意味を含んだ表情がなんとも言えません。
服を着ていても着ていなくても、彼女自身が持つ世界観と沢渡朔さんのカメラのフィルム越しの世界観が、とてもいい感じに融合していて、『少女アリス』とはまた違った雰囲気があります。

サマンサ嬢はいい意味で、大人になった少女と言う感じがあって、ルイス・キャロルの考えたアリスを飛び越えた未来形のアリスと言う印象も、若干受けます。

見るだけでも素敵な写真集ですが、世界観の深さに酔いしれるのも素敵な写真集です。
やっと復刊されたのに、また入手が難しくなってきているようなので、ご興味ございましたらお早めに・・・・

以下、個人の考え。

未来型のアリスと言うことについて、少し補足します。

アリスと言う少女。
少女と言うアリス。
この表現は同じようにみえて、全然違う。

アリスと言う少女。
アリスは、少女という集合の中に含まれる。
少女と言うアリス。
少女は、アリスという集合の中に含まれる。
前者は、アリス=少女と言って間違いない。
しかし、後者はアリス=少女とはいかない。
少女という記号(部分)を持っているだけでも成立するから。

さて、アリスはどっちなんだ。

私は後者だと個人的には思います。
一般には前者の考えのが多いらしいけど。
何故なのかは、また他のところで語ります。
ここでやると、確実に字数オーバーするので。

気がついたけど、久々に書いてると思ったら、写真集レビューばっかだな。
 

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